立体物へのプリントで注意点はありますか?

  • 立体物にプリントするとヘッドギャップ(メディアとヘッド面との距離)が大きくなる部分が発生し、下記の不具合を引き起こし易くなります。

1
インクミストの発生
インクミストが発生するとプリント結果にインクミストが発生するだけでなく、プリントヘッドのノズル面にインクが付着し、飛行曲がりなどの不具合につながります。



2
UV反射光の増加
UV反射光が増加すると、プリントヘッドのノズル面に付着したインクが反射光により硬化し、ノズル詰まり(クリーニングを行っても回復しないノズル抜け)等の重大な不具合が発生し易くなります。

ノズル詰まりなど、重大な不具合につながりやすい“インクミスト”と、“UV反射光”をどの様にして防ぐかが、立体物へプリントする時のポイントになります。

【重要】
インクミストが発生すると下記の様な不具合が発生します。

不具合[1]
作図したメディア上にインクミストが飛び散りシャープなプリント結果が得られない。



数字の周りに「もや」の様な“インクミスト”が確認できます。


不具合[2]
発生したインクミストはプリントヘッド面にも付着します。
プリントヘッド面に付着したインクミストに埃等が付着し易くなり、さらにテーブル面やメディア面で反射したUV光により硬くこびりつき、通常のクリーニングや日常メンテナンスでは復旧しない“ノズル詰まり”、“飛行曲がり”等の深刻な不具合につながってしまいます。



プリントヘッドのノズル面にインクミストが付着し、UVランプの反射光により固着した例。
ノズル面がこの様な状態だと“ノズル詰まり”や“飛行曲がり”等の不具合につながります。



重要:改善方法

1
インクミスト自体の発生を抑える
【メディア凹凸について】
メディアの作図面の凹凸(高低差)が出来るだけ小さい(2.0mm以内の)メディアをご使用下さい。 作図面の凹凸が2.0mm以上のメディアをご使用の場合はインクミストが発生し易く、ノズル詰まり等の不具合が発生しやすくなります。



【ヘッドギャップについて】
ヘッドギャップを小さくすることでインクミストの発生を抑えられます。

※ギャップチェックを実施:
“ギャップチェック”を実施すると、プリンタはメディアの最上点を感知し、そこからヘッド面までの距離が、“ヘッドギャップ”で設定した値になるようにテーブルの高さを自動調整します。

【プラスチックなどの成型品の静電気について】
メディア面に静電気が帯電していなければインクミストの発生を抑えられます。
市販の静電気除去装置を使用するか、プリント前にアルコールなどでメディアを拭くなどして除電して下さい。

【お手入れについて】
本機には下図の様に“ミストファン”が取り付けられています。
一ヶ月に一度必ずミストファンフィルタの交換を行って下さい。フィルタが詰まるとミストファンの吸着力が低下します。
(図中の品番でフィルタを注文することが出来ます。)
取扱説明書の「ミストファンフィルタの交換」をご参照下さい。


[フィルタ押さえを取り外す]
・ツマミネジを外し、フィルタ押さえを取り外します。



・フィルタは下記の○印を付けている箇所にあります。(9箇所)



2
UVの反射光によるインクミストのヘッド面での硬化を低減する
・高反射率のメディア(鏡やUV光が反射し易いメディア)へのプリントは十分に注意が必要です。
・ヘッドギャップを小さくすることでUVの反射光を低減出来ます。
・治具を用いてテーブル面からのUV反射光を低減出来ます。



【注意】
下記の様な状態だと実際にプリントする面までのギャップが、“ヘッドギャップ”で設定した値よりも大きくなり、インクミストやノズル抜け等の不具合につながりますので、十分に確認して下さい。

・メディアの表面にゴミやテープの剥がれ等が無いこと
・平面のメディアであってもメディアが反っていないこと
・小物を並べる場合、それぞれの小物の高さにばらつきがないこと
・治具を使用する場合、メディアが治具からはずれ、上方に飛び出していることが無いこと
・治具を使用する場合、治具自体の水平がとれていること

上記の件は何れも最上点誤検出する為、インクミスト・ノズル抜け発生の原因になります。


Return to Content

ページの先頭へ戻る